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中年の危機を乗り越える8つの方法(齋藤 真行)の内容と感想

人生の法則

こちらでは30代、40代、50代、60代の男性に増えている「ミッドライフ・クライシス」「男性の更年期障害」「中年の危機」と呼ばれる時期の乗り越え方についておすすめの書籍をご紹介しています。

32~45歳の時期に、多くの方が「中年の危機」を経験します。心理学者のカール・ユングは中年の危機を「人生の正午」と呼び、これを乗り越えていく経験を「夜の海の航海」にたとえました。「中年の危機」を実り豊かに乗り越え、創造的に新しい歩みを開くために、ぜひご参考にしてください。

「中年の危機」を知るには「中年の危機」で起こることを知る

まずは、中年の危機で起こることを紹介しています。

1・限界性を自覚する
2・影(シャドウ)の存在が動き出す

↑中年の危機では、上記のようなことに向き合うことになるとされています。

限界性を自覚してしまう

人生も中盤に差し掛かると「自分の限界」というものを理解してきます。
中年期になって「過去の後悔」「別の人生の可能性」を捨てきれなければ、「中年の危機」がやってきて深刻化します。

影(シャドウ)の存在が動き出す

中年の危機の時期には、無意識の中の「別の自分」が動き出します。
この無意識の中の「別の自分」を「影(シャドウ)」というそうです。
この「影(シャドウ)」と向き合うのが中年期以降の危機の課題となるといっています。過去に置き去りにしてきた様々なこと・・「影(シャドウ)」=「過去に捨てた自分」を受容しなければいけません。

中年の危機の落とし穴

ここでは「中年の危機の落とし穴」についてまとめてみます。

中年の危機での危険な落とし穴はコチラです。

1・限界性の拒否をしてしまう
2・影(シャドウ)に憑依されてしまう
3・アニマ・アニムスの憑依に苦しむ
4・個性化を拒否してしまう
5・徹底からバランスへの移行ができない

「中年の危機に潜む落とし穴」を上手く乗り越えないと、人生そのものが崩壊してしまう可能性があります。

ただ、この時期を自分とうまく向き合い、課題を担って前に進み変化をしていくと・・・とても実りの多い豊かな時期になります。

限界性の拒否をしてしまう

いつまでも青年期でいる、いつまでも若い時の常識でいることを選択していると、「中年期からの終わらない自分探し」が始まります

そうなると、本、セミナー、宗教、人など「自分とは違う何か」に依存しがちなります。現時点の本当の自分に満足できず、大いなる自分を「過度」に求める自分に悩み苦しむことになります。

影(シャドウ)に憑依されてしまう

影(シャドウ)=過去の自分というイメージです。

小さい頃にあれ(影(シャドウ))がしたかった、これ(影(シャドウ))がしたかった、若いときにできなかったこと(影(シャドウ))をもう一度試したい!というような、置き忘れてきた過去の自分が今の自分を苦しめます。

中年の危機のときは、無意識の「影(シャドウ)」が動き出して、表面の意識に出てこようとします。

アニマ・アニムスの憑依に苦しむ

中年の危機のときに、隠していた自分の中の異性性がでてきます。

いい歳をした中年男性が若い女性に急に恋愛感情を抱くとか、実は女々しかった自分がでてくる・・・そういった感じですね。

アニマ:男性の女性性
女々しい、感情的になる、弱々しい
アニムス:女性の男性性
図々しい、怒り、攻撃性、支配欲、名誉欲

↑これらを認めていないと、自分の中の「アニマ・アニムス」を反映している異性に出会うと、恋愛や怒りなどにとらわれてしまいます。

個性化を拒否してしまう

「すべてを白紙に戻してすべてをやり直したい」という渇望が湧いてくるのが中年の危機の一つの症状でもあります。

自分の道を受容して個性化、深化を拒否すると、いつまでも中年の危機は続くことになります。

徹底からバランスへの移行ができない

今までのように仕事一辺倒みたいな「徹底」から、仕事も自分の人生も「バランスよく」・・・というような人生のパラダイム・シフトがうまくいかないと中年の危機は深刻化していきます。

中年の危機を乗り越えるおすすめの方法

上記した「中年の危機の落とし穴」と向き合い、中年の危機を乗り越えるおすすめの方法を紹介しています。具体的なアクションができますので、ひとつひとつ紹介します。

1・睡眠を見直す
2・持ち物の整理(断捨離)
3・情報の選別
4・今できることをする
5・第二の専門分野を極める
6・対極価値に心を向ける
7・学ぶことからはじめる
8・自分の境地を求める
9・孤独を引き受ける

私は本書の中から上記の9つを意識して対応しました。

睡眠を見直す

中年の危機で心身ともに疲れている中で、睡眠不足をさけ、リズムを守ることはとても大切です。

質の良い睡眠は人生の大きなメリットとなり、睡眠がクオリティを高めます。

持ち物の整理(断捨離)

不要なモノを潔く手放し、実際の空間のスペースをつくることで心の余裕もできてきます。

モノや思い出を捨てる、手放すという行動が、自分の中の余分な情報や思い出、雑念を捨てる・手放すことに繋がります。

情報の選別

中年の危機は自分を深化させる時期ですが、迷いの時期でもあります。この時期に余計な情報を入れると「迷い」がでます。

TV、メディア、SNS、ネットニュース、ヤフコメ、余計な人の意見を遮断することが大事です。

余計な情報を入手するくらいなら、自然に溶け込みぼんやりとしたり、心の休み時間をとるようにしてください。

今できることをする

色々と悩んだりしているときは「今できること」をするようにしてください。

日々の生活を維持していきながらエネルギーを無駄に消費させずに過ごしていくことが大事です。

→しなくてはいけないこと
生きるための最低限、食事・歯磨き・着替えなど
→できること
自分にできる範囲、生きていく維持をすること

いずれくる復活の前に、無理はせず、変化の時期をゆっくり過ごすという意識でいることが大事です。

第二の専門分野を極める

中年の危機の頃には「自分の専門」=「アイデンティティ」ではないということに直面します。

仕事面でも、スキル面でも、あなたより若い人間がどんどん追い上げてきてますよね。正直、あなた以上に仕事やらできる若い人はどんどん育ってます。

一旦自分の専門はコレ!というものを横に置いて、専門分野を身に着ける中で切り捨てたモノを自分の人生の可能性として向き合ってみてください。

心の底でやってみたかった分野、苦手にしていた分野を内省したり、情報を集めてみたりして探す。これをやってみたいという声が響いているものはすべてやってみることが大事です。

対極価値に心を向ける

一つの分野や職務に特化した能力や技術は生涯を通して磨くが、全体的に人間としても成長するために「第二の専門分野」を取り入れる必要があります。

「第二の専門分野」は「第一の専門」と対極にあるものが多いのですが、それは自分の内側(影)でもあります。

「影」の要求は私達の「第二の人生」「第二の専門分野」「第二の働きの展開」の可能性を暗示しています。中年の危機では、この「第二の専門分野」「今の自分の対極・両極にあるもの」を取り入れると人生が安定しだし、次なる成長の第一歩になっていきます!

「第二の専門分野」に気づき、育てることができれば、中年期移行に大きく成長をします!

学ぶことからはじめる

「第二の専門分野」「今の自分の対極・両極にあるもの」を取り入れるとき、必ず初心者レベルで学ぶことからはじめる必要があります。

自分より若い人にも謙虚に初心者レベルで教えを請い、学ぶことで新しい可能性を開いていきます。

自分の境地を求める

中年の危機以降からは、どんな自分でもいいのだ、今の自分は満ち足りていて満足しているのだという実感、境地に至ることが大事です。「吾唯足るを知る」の世界観です。

人を下にみたりするということではなく、「自分はこういう人間だ」という理解をして動じない境地を求めることが大事だとアドバイスしています。

孤独を引き受ける

中年の危機の時期は、「一人ぼっち」になってしまうという恐怖を引き受けて、前へと踏み出す時期です。

孤独の本当の意味は「自分と親密になる」「孤高の境地」「一人でも多数でも変わらない」というような境地です。
「孤独」というものをしっかり引き受けながら人生を楽しく強く行きていく覚悟を固める時期なのです。

これでいいのだ!という覚悟、自分は輪廻の流れの一部であり、人間の歴史の一部だという深い理解が大事だとアドバイスされています。

まとめ:中年の危機、ミッドライフクライシスは新しい成長の前触れだった

「中年の危機を乗り越える8つの方法」、ほんとに早く読んでおけばよかったです( ゚д゚ )彡

他にもとても素晴らしいアドバイスがありましたので、ご紹介しておきます。

・「それまでの価値観や物事の捉え方では今後の人生を生きていくことができない」
・「これまでに切り捨ててきた対極的価値を改めて自分の人生に位置づけること」
・「困難に苦しむ時にその対極的価値の存在を暗示している」
・「新しい出発となるのだからエネルギーを充電し、「仕切り直し」をするための、「戦略的な賢い一時撤退」の時期」
・「自分の内面と向き合うことを通して、新しいステージへ導かれる」
・「できること」を地道に蓄積し、人生全体の質の向上を求めるというパラダイム・シフトが求められる時期」

こんな言葉が私にとって自信になりました。

中年の危機を乗り越える8つの方法(齋藤 真行)」は、今が中年の危機かも・・という方に是非読んでほしい一冊です!

32~45歳の時期に、多くの方が「中年の危機」を経験します。心理学者のカール・ユングは中年の危機を「人生の正午」と呼び、これを乗り越えていく経験を「夜の海の航海」にたとえました。「中年の危機」を実り豊かに乗り越え、創造的に新しい歩みを開くために、ぜひご参考にしてください。
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